フェリーツアー2021春TaBiLoG

東京九州フェリーの就航で盛り上がりを見せる長距離フェリー。今回は行きと帰りに別々のフェリーを利用した旅に行ってきました。

この旅行は東京都への緊急事態宣言が出される前の 2021年4月に実施しました。公共エリアでのマスク着用、こまめな消毒などの感染症対策を行っています。

旅のコンセプト

フェリーを楽しむたび

フェリー旅

きっかけは東京と九州を結ぶ東京九州フェリーの就航が 7月になったという発表。

コロナの影響でしばらくフェリーに乗っていなかったので久々に情報を探ってみると、まだ乗ったことがなかった三井商船フェリーが一人でも個室が追加料金なしで利用できるキャンペーンを行っていることを発見。

これは行くしかないという事で、せっかくなので行きと帰りで別々のルートを使ってフェリーを満喫する旅をしてみることにしました。

ウポポイ

ウポポイ

北海道を経由するのでせっかくなのでどこか観光してみようということで、昨年(2020年)にオープンしたばかりのウポポイに行ってみました。

広々とした園内に様々な展示や体験コーナー、ショーなどが行われており、丸一日楽しんでしまいました。

概要

日程

出発:2020年 4月 (3泊4日)

  • 計画開始:出発 3日前
  • フェリー、ホテル等の予約:出発 2日前

訪問地

  • 新潟
  • 苫小牧
  • 札幌
  • ウポポイ
  • 大洗

宿泊地

旅程を見る

旅程

1日目

出発、新潟からフェリー乗船

  1. 中野駅 → 東京駅 (JR中央線)
  2. 東京駅 → 新潟駅 (上越新幹線)
  3. 新潟駅前で夕食
  4. 新潟駅 → フェリーターミナル (タクシー)
  5. フェリー乗船

2日目

フェリーで過ごして苫小牧到着、札幌へ

  1. フェリーで朝食、昼食
  2. 苫小牧東港に到着
  3. 苫小牧東港 → 南千歳駅 (連絡バス)
  4. 南千歳駅 → 札幌駅 JR千歳線(特急おおぞら)
  5. 札幌駅 → ホテルチェックイン(徒歩)
  6. ホテル近くで夕食

3日目

ウポポイ訪問、帰りのフェリー乗船

  1. 朝食後、チェックアウト
  2. ホテル → 札幌駅 (徒歩)
  3. 札幌駅 → 白老駅 (特急とかち)
  4. 白老駅 → ウポポイ (徒歩)
  5. ウポポイ見学、フードコートで昼食
  6. ウポポイ → 白老駅 (徒歩)
  7. 白老駅 → 苫小牧駅 (JR室蘭本線)
  8. 苫小牧駅 → フェリーターミナル(タクシー)
  9. フェリー乗船
  10. フェリーのレストランで夕食

4日目

大洗に到着、少し観光して帰路へ

  1. フェリーレストランで朝食
  2. 大洗港に到着
  3. 大洗港 → シーサイドステーション(徒歩)
  4. 昼食
  5. シーサイドステーション → マリンタワー(徒歩)
  6. マリンタワー訪問
  7. マリンタワー → 大洗駅(徒歩)
  8. 大洗駅 → 水戸駅 → 東京駅 (鹿島大洗線・特急ときわ)
  9. 東京駅 → 中野駅(JR中央線)

予算概算

約 100,000円

  • 交通費:68,000円
  • 宿泊費:8,000円
  • その他:24,000円

フェリーと食事で奮発しているので高めです。(フェリーが往復共に約 23,000円ほど)

フェリーの部屋を半個室などにして食費などを抑えれば 3万円くらいは減らせそうです。

旅の計画

計画を開始したのは出発の 3日前。思い立ったら即実行みたいになりました。(正確には、最初に予約したフェリーの日程で出発が 3日後となりました)

フェリーを満喫するということで、まずはどのルートを利用するかを考えました。

片方は商船三井フェリーに乗るとして、もう片方はどうするか。商船三井フェリーは大洗と苫小牧を結ぶフェリーを運航しているので、北海道を経由することになります。

北海道を発着するフェリーはいくつかあり、

  • 三井商船フェリー(室蘭~大洗)
  • 太平洋フェリー(苫小牧~仙台~名古屋)
  • 新日本海フェリー(新潟~秋田~苫小牧、新潟~小樽~敦賀~舞鶴)
  • シルバーフェリー(室蘭・苫小牧~八戸)

などがあります。

ただ、ルートによっては出発や到着が早朝または深夜で、その場合はスケジュールの組み立てが難しくなってしまいます。

というわけで、発着日時にそれほど無理がないルート、かつ まだ乗ったことがなかったルートの新日本海フェリー 新潟→苫小牧 を行きに利用し、帰りに三井商船フェリーで苫小牧から大洗まで行って水戸から常磐線特急で帰る、というルートに決めました。

  • 行き:新日本海フェリー (新潟→苫小牧)
  • 帰り:商船三井フェリー (苫小牧→大洗)

フェリールートマップ
出典:国土地理院ウェブサイト

苫小牧を拠点に・・・と思ったら

次に宿の検討をします。今回は行きの到着と帰りの出発がどちらも苫小牧なので、苫小牧で宿をとって周辺を観光するのが良さそう・・・と最初は考えていました。

ですが苫小牧のフェリーターミナルは西と東の 2つ存在し、これまで何回か利用している太平洋フェリーや三井商船フェリーは苫小牧 "西港" に発着します。

苫小牧西港は苫小牧駅からタクシーで 15分ほどで、本数は多くないですが路線バスも走っていて、そこまでアクセスは悪くありません。

一方、今回行きに利用する新日本海フェリーは苫小牧 "東港" に発着します。この苫小牧東港というのが苫小牧の中心部からはかなり離れた所にあり、

  • 連絡バスは南千歳駅への直通バスのみ
  • 最寄り駅の JR日高本線 浜厚真駅までは徒歩で 20分ほど。タクシーなら数分だが、電車が 2時間に 1本程度しか出ていない。
  • 苫小牧駅まではタクシーだと 7~8,000円ほどかかる

という徒歩乗船にはなかなかシビアな環境であることに気付きました。フェリーの予約を取ってから。

苫小牧港の位置関係
この距離 出典:国土地理院ウェブサイト

ならば無理にタクシーや電車で苫小牧駅まで行って泊まるよりは、連絡バスで南千歳駅まで行ってから電車で札幌駅に行った上で宿を取った方が食事や次の日の行動の選択肢も広がりそうということで、苫小牧ではなく札幌で一泊することにしました。

ウポポイか温泉か

宿は札幌に取ることに決めたので、次の日の帰りのフェリーまでの過ごし方を考えます。

帰りのフェリーの出航は 18時45分ですが、出航手続きは 17時 30分までに済ませる必要があるので、余裕をもって 17時には苫小牧駅に着いておきたい所です。その時間でできそうな観光をいくつか考えました。

ウポポイ

  • 苫小牧から比較的近い (特急なら 1駅、普通列車でも 5駅)
  • 一通り見て回るには丸 1日くらいかかる (ウポポイ以外の選択肢がなくなる)
  • 平日なので大丈夫だと思うが人数制限がある

登別

  • 日帰り温泉をいくつかめぐる
  • 水族館がある
  • 札幌からはウポポイよりは遠い
  • 一回行ったことはある

室蘭

  • 苫小牧から普通列車でも 1時間かからないくらい
  • 観光スポットが不明
  • 東室蘭は一度行ったことがある

他にも札幌周辺や小樽にいくプランもありますが、そちらは何度か行っているので苫小牧からその先の方でいくつか候補を挙げてみました。

正直登別と迷ったのですが、一回は行ってみたいという興味が勝ってウポポイに行ってみることにしました。

移動・宿泊の手配

移動

そのほかの移動手段は券売機などで直接購入

ホテル

1日目

行きのフェリー(新潟から苫小牧)

昼間に用事があったのと、フェリーの出航が 22時なので、18時くらいに新潟に着いて夕食を食べるイメージで出発。

中野から東京駅に出て新幹線に乗車。約 2時間ほどで新潟駅に到着しました。

新潟駅看板

フェリーの乗船手続きまでしばらく時間がありますが、観光したり少し遠出するほどの余裕があるかというと微妙な感じなので、新潟駅の周辺で何か地元の料理とお酒をゆっくりいただくことにしました。

Twitter の検索や Google Map などで情報を集めた結果、駅の近くの 海鮮家 葱ぼうず さんに行ってみることにしました。

刺し盛り
1人前でもこのボリューム

地元の海鮮と地酒をを堪能し、少し余裕をもって 20時過ぎにお店を出てフェリーターミナルに向かいます。

最初はバスに乗っていこうと思ったものの、バス乗り場がまったくわからず、結局タクシーを利用して 15分ほどでフェリーターミナルに到着。

結果的にだいぶ早めに着いてしまい、乗船手続きを済ませてからしばらく待合室で時間を潰しました。

待合室 広々とした待合室。小さな売店やクレーンゲームもあります。

乗船

出港 30分前になってようやく乗船開始のアナウンス。係員の案内に従い、徒歩乗船用の入り口から乗船します。

ロビー
船内のロビー。3階分の吹き抜けで解放感があります。

売店とカフェコーナー
売店とカフェコーナーは決まった時間だけ営業してます

レクリエーションコーナー
コロナの影響で、レクリエーションコーナーやシアタールームなどは閉鎖されていました。

今回の部屋は デラックスA ツインルーム。2名用の部屋ですが、繁忙期でなければ 1人分の料金のみで利用することができます。

デラックスA

装備
テレビや電気ポット、ドライヤーなど、普通のホテルと同じくらいの装備が揃っています。

外にはテラスも付いていて、部屋からノンビリ景色を眺めることができます。

テラス

部屋にもユニットバスが付いていますが、せっかくなので大浴場の広々の湯舟に浸かります。

大浴場
コロナ対策で人数が制限されています。

小樽から新潟まで利用した船には露天風呂が付いていましたが、今回の船にはついておらず、サウナもコロナ対策で利用が中止されていました。それでも波ともに揺られるお湯に浸ってノンビリできるのはフェリーならではの楽しみです。

その後、売店で買ったビールとおつまみで一杯やってから就寝。海が少し荒れているのか結構激しく揺れていましたが、ゆりかご代わりになってぐっすり眠ることができました。

2日目

翌朝。日が昇るくらいのタイミングで起床して朝風呂に入ってから、レストランで朝食。

コロナ対策で好きなおかずを取ってレジで精算する学食のような形式で、つい色々と取ってしまい豪華版な感じになってしまいました。

朝食
なぜか無性に目玉焼きが食べたかったのです。

近くの席では長距離トラックの運転手らしき皆様が楽しそうに酒盛りをしていました。(下船までの時間を考えるとちょうどいいタイミングなのかもしれません。)

その後は部屋に戻り、インターネットがほとんど入らないので本を読んだり書き物をしたりといったオフラインでの時間を波に揺られながらノンビリと過ごします。ある意味このノンビリした時間がフェリーの旅の醍醐味だと思います

お昼も再びレストラン。いくつかメニューがありましたが、なんとなく惹かれた豚丼を選択。甘辛の味付けの豚肉が何枚も乗った思った以上にボリュームのある一品。大分満足感がありました。

豚丼

メニュー
ちなみにこちらがレストランのメニュー。今回の航路が夜営業はないですが、アラカルトで晩酌も楽しめます。

その後ものんびり過ごし、夕方 16時過ぎに定刻通り苫小牧東港に入港しました。

航海中

苫小牧港
地平線の遠さが北海道に来たことを実感さえてくれます。

上陸、札幌へ

下船後、ターミナルの外に止まっていた連絡バスに乗車。

連絡バス

のんびり下道を通って 45分くらいで南千歳駅に到着しました。

列車案内を見るとちょうど特急列車が来るタイミングだったので、自由席券を買って乗車。南千歳は新千歳空港との分岐点なので基本全ての列車が止まるので便利です。幸い車内は空いていて、ゆったりと札幌駅まで移動できました。

そして札幌駅に到着。ホテルは大通りの方なので、地下通路を歩いて向かいます。と、ここで気づいたのですが、 思ったよりも寒い。

明るいうちはそうでもなかったのですが、日が落ちると風が冷たく、薄着の上着を着ていてもちょっとツライかなというくらいの寒さです。4月といえども流石は北海道を舐めていました。というより忘れていました。

そしてよぎったのが、明日のウポポイ大丈夫か?という点。今は札幌の中心街ですが、郊外のウポポイはもっと寒いんじゃ・・・ということで慌ててユニクロに飛び込み、ヒートテックのインナーを購入。

あまり荷物は増やしたくないので、上着とかは買わず、これでだめならもうしょうがないという決意で挑むことにしました。

ホテルにチェックイン

札幌駅から 10分ほどで今日泊まるクロスホテル札幌に到着。

クロスホテル
2020年にオープンしたばかりなのでピカピカ

今回初めて利用したのですが、恐ろしくオシャレで、恐ろしくサービスがいい。

部屋はかなり広めで、高層階だったので窓からの夜景もなかなかキレイ。

部屋の様子

そしてコーヒーを豆から挽いて入れるためのセットが備えられており、挽きたてのコーヒーを楽しむことができるようになっています。

コーヒーセット

大浴場は大きな窓から夜景を眺めつつ風呂に浸かることができ、露天風呂まで用意されていて言うことなし。

今回はあまり長い時間滞在しませんでしたが、普通に連泊したいくらい快適なホテルでした。

夕食

夕食は色々考えたのですが、逆に色々考えなくていい花まるへ行くことにしました。時計台近くの花まるは今回のホテルからも近く、駅前の店舗に比べて比較的すいているので、スッと入れるのが利点です。

三平汁
はじめて食べるホッケの三平汁

ほたて
立体的なホタテ

ニシン
最近の好物のニシン

北海道の海の幸を堪能し、ホテルへ戻って翌日のウポポイの博物館の予約を取って就寝。

続いて翌日のウポポイ訪問と帰りのフェリーの様子です。