青春18きっぷ旅行ですっかりはまってしまったフェリーの旅。今回は太平洋フェリーの最長ルートである苫小牧から名古屋までの船旅に出ることにしました。
ちなみに行きは飛行機、帰りは新幹線を利用したので、図らずも陸海空すべての移動手段を利用した旅にもなりました。
この記録はコロナ禍が始まる前(2019年)のものです。現在では状況が異なる場合がありますので、事前にインターネットなどで最新情報をご確認ください。
旅のコンセプト
2泊3日のフェリー旅
今回は利用した太平洋フェリーの苫小牧~名古屋ルートは途中仙台を経由しながら 38時間かけて移動する、日本国内のフェリーで最も距離が長いルートになります。
これまで 苫小牧~仙台、仙台~名古屋の区間では利用したことがありましたが、これを通しで乗ることでフェリーの旅を満喫しようというのが今回の旅のコンセプトになります。
概要
日程
2019/3 (2泊3日)
訪問地
札幌~苫小牧~仙台~名古屋
旅程
1日目
- 中野駅 → 中央線 → 新宿駅
- 新宿駅 → 成田エクスプレス → 空港第2ビル駅
- 成田空港 → 飛行機 ~ 新千歳空港
- 新千歳空港 → JR(快速エアポート) → 札幌駅
- 札幌駅で昼食、JRタワー、駅周辺買い物
- 札幌駅 → 特急すずらん → 苫小牧駅
- 苫小牧駅 → タクシー → 苫小牧フェリーターミナル
- フェリー乗船 → 苫小牧港出航 1泊目
2日目
- 苫小牧港 → フェリー → 仙台港
- 仙台港で一時下船、周辺散策
- フェリーに戻り、仙台港出航 2泊目
3日目
- 仙台港 → フェリー → 名古屋港
- 名古屋港 → バス → 名古屋水族館
- 名古屋水族館 → 徒歩 → 名古屋港駅
- 名古屋港駅 → 地下鉄名港線・名城線 → 矢場町駅
- 昼食
- 栄町駅 → 地下鉄 → 名古屋駅
- 名古屋駅で周辺で買い物
- 名古屋駅 → 東海道新幹線 → 東京駅
- 帰宅
旅に出るまで
キッカケ
実は同じ年の 2019年 3月にも苫小牧から仙台までのフェリー旅行に行っていました。
その時の目的は新しく太平洋フェリーで就航した新きたかみ号に乗ってみるというもので、今回と同じようにフェリーに乗ること自体が目的の旅行でした。(その時のたびの模様は こちらの記事 で)
できたてホヤホヤのフェリーただ、新きたかみ号は船自体はピカピカの新造船ではありますが、船内の設備が他の船体に比べると若干コンパクトな感じになり、非日常的な雰囲気というよりはキレイなホテルという印象を受けました。
ゴージャスというよりはスマートな洗練された雰囲気
その後半年以上経ってまた沸々とフェリーに乗りたい気持ちが沸き上がり、せっかくなら船の旅を存分に満喫したい、という思いから太平洋フェリーの最長ルートを乗りとおす旅に出ることに決めました。
ちなみに、この時点では日程は決めてませんでしたが、結果的に決めたのは出発の 8日前でした。
旅の計画
フェリーの予約
まずは今回の主役となるフェリーの予約を取ってから、前後の計画を立てることにしました。太平洋フェリーは公式サイトで空室状況を見ながら予約を取ることができるのでお手軽です。
ちなみに苫小牧~名古屋ルートは途中で仙台を経由するのですが、苫小牧~仙台間は毎日運航しているのに対して仙台~名古屋間は隔日の運航になるので、運航スケジュールに合わせて日程を決める必要があります。
さらに日程によって運用されるフェリーの種類も違っており、それぞれ客室のタイプや船内施設も異なりますので、船内の過ごし方にこだわりたい時は船の種類と就航スケジュールも併せて確認した方がよいでしょう。(船の種類は予約ページでも確認できます。)
今回は約 1日半をフェリーの中で過ごすことになるので、ちょっとグレードが高めの個室を予約したいと思いながら予約サイトで運行スケジュールや空室状況を確認し「きそ」号の「特等洋室」を予約しました。
ちなみに特等客室の料金は 23,600円(インターネット割引で 10%引き)。他の客室と比べるとだいぶ高めですが「2泊+北海道から名古屋までの交通費」と考えると大分リーズナブルではないかと思います。
さらに客室のグレードを下げたり、オープンスペースであればさらに料金を抑えられる他、28日前までに予約すれば最大 50%匹となる 早割りプラン なども用意されています。
行きと帰り
フェリーの日程が決まったので、続いてその前後の計画を立てます。
まずは行きと帰りの前後に宿泊を挟むかどうかを検討しましたが、今回は見送り。出発当日に北海道入りし、到着当日に東京に帰ることにしました。
前後のスケジュール上の都合もありましたが、行きの北海道については冬本番の北海道を巡るには 1泊くらいでは足らなそうだったこと、苫小牧のフェリーターミナルに出航 60分以上前には着いておく必要があり、移動時間を考えると乗船当日もそれほど時間を取れなさそうだったという点などを加味すると、ちょっと難しいかなという判断に至りました。(いまだと苫小牧の先に ウポポイ がオープンしたので、立ち寄ってみるのもいいかもしれません。)
帰りについても名古屋に滞在したり、名古屋駅から特急で長野方面に行って温泉に浸かってから帰るというプランも思いついたりもしたのですが、若干盛りすぎ感があったのと、やはりスケジュールの都合もあり、そのまま東京に戻ることにしました。
その代わり、行きはなるべく早めに現地入りしてランチや買い物などをしてからフェリーターミナルに向かえるようにしようということで飛行機で向かい、帰りは逆に到着後に観光ができるように少し遅めの新幹線を予約することにしました。
- 行き:ピーチアビエーション(成田~新千歳)
- 帰り:東海道新幹線 (名古屋~東京)
ちなみに行きの飛行機は公式サイトから、帰りの新幹線は事前に東京駅で ぷらっとこだまのチケットを購入しました。
1日目
成田から北海道へ
フェリーの出発地である苫小牧に向かうべく、まずは飛行機で北海道へ移動します。
最近遅刻気味だったので早めに移動した結果、余裕をもってチェックイン。特に遅れもなく出発し、お昼前には新千歳空港に到着しました。
出発ロビーに行くと、ちょうどフェリーの広告が
札幌で寿司
今回は北海道での宿は取らなかったので、あくまで通過地点。ただ何もしないのも もったいないので、札幌駅まで出てお寿司を頂くことにしました。
訪れたのは札幌駅の高架下にある「四季花まる」さん。
おなじ花まるでもJRタワーの中にある回転寿司の店舗は常に行列ができていますが、こちらも駅近(というか駅直結)という好立地ながら比較的空いていて、少し時間をずらせば待ち時間なく入ることができます。
せっかくなのでと奮発してカニ汁付きの豪華なランチセットを注文。生のタラやツブ貝、塩水ウニなどといった海の幸を堪能しました。
昼食後、ちょっとどこかに足を延ばすには微妙に時間が合わないので JRタワーの展望台へ。
札幌駅直結なのでとても行きやすく、展望室の喫茶コーナーで景色を眺めながらコーヒーを飲むのが好きで、札幌に来るとついつい登ってしまいます。
雪に覆われた札幌の景色を楽しみながら少し作業
その後、付近のデパ地下でお土産を物色しつつ、特急すずらんで苫小牧駅に向かいました。
苫小牧フェリーターミナルへ
札幌から 1時間ほどで苫小牧駅に到着。
苫小牧駅にもフェリーの広告が
苫小牧駅からはタクシーを利用し、10分ほどでフェリーターミナルに到着。ちなみにフェリーターミナルまでは路線バスも出ていますが、本数が少ないのでちょっと時間が合わせづらいです。
ターミナルに着いたら 1階の受付カウンターに行き、乗船手続きを行います。
乗船手続きは出航時間の 1時間前には済ませておく必要があるため、ターミナルには少し余裕を持って着くようにします。
窓口でインターネット予約であることを告げて、決済に使用したクレジットカードを渡すと、乗船券と船室のルームキーを発行してもらえます。
チケットとルームキー。チケットは乗船用と下船用がセットになってます
通常、出航 1時間前には準備完了のアナウンスが流れ、乗船することができるようになります。
乗り場の前にはお土産も買える売店があります。
いざ乗船
今回乗るフェリーは「きそ」号。実は きそ号に乗るのは 2回目で、前回は苫小牧から仙台までの利用でした。
今回は 2泊するので前回よりもグレードを上げた特等洋室。2名用ですが、繁忙期でなければ 1人でも同じ価格で利用できます。
ソファも付いた広い客室
お風呂は湯舟付き
船内の様子
共用スペースにはソファーが多数置かれていて、自由に利用できます。
電源付きのカウンターもあり
売店ではスナック類やパンやカップ麺などの軽食、ドリンク、日用品、お土産などが買えます。(営業時間が限られているので注意)
大浴場は乗船開始から目的地到着 30分前まで利用可能
レトロな雰囲気のゲームコーナー。
昼間はラウンジで映画も上映されます
ロビーではピアノの生演奏もあります
レストランバイキング
夕食はレストランでバイキングをいただきます。
入り口にはその日のメニューが掲示されています。
入口の奥のカウンターでチケットを買って好きな席を確保したら、時間まで自由に食事を楽しむことができます。
レストランの中は大分広い
ソフトドリンクは飲み放題で、キャッシュオンでお酒も頼むことができます。(ボトルワインなんかもありました)
生ビールとおつまみで宴会気分
レストランでの食事は朝昼夕食で利用でき、それぞれメニューの異なるバイキングが提供されます。
そのほかにも売店で売られているパンやカップ麺などを買ったり事前に買っておいたお弁当などを持ち込んだりすることもできます。
またきそ号、いしかり号には軽食コーナーも用意されていて、そちらでカレーや麺類などの軽めの食事を取ることもできます。(きたかみ号はレストランと売店のみ)
軽食やコーヒーが頼める喫茶コーナー
1日目の模様はここまで。続いて仙台の 2日目・名古屋の 3日目の模様をお届けします。